こんにちは、ヒロタカです。
薬局や病院で臨床経験を積み、今は研究や経営の勉強を続けています!FP3級の資格も持っています。

薬剤師って医薬品の処方はできないじゃない?
でも正直、糖尿病薬などの選択に疑問を感じたりすることがあるわ…。

確かに、患者さんと接していると、積極的に介入したい症例も出てくるよね!
実は、仕事で求められることと、自分で決められることの差は、ストレスにつながるんだ。
この記事では、仕事の要求度-コントロールモデルについて、紹介するよ!
・薬剤師における仕事の要求度-コントロールの関係
・働きやすさから考える、タスクシフトや病棟薬剤師の意味
・仕事におけるストレスを少なくするには
この記事を読めば、ストレスを感じにくい働き方を選べるようになります。
(※本記事は、イチロー・カワチら著、「社会疫学<上> 第5章「労働環境と健康」を参考にしています。)
薬剤師における仕事の要求度-コントロールの関係
仕事の要求度-コントロールモデルとは?

仕事の要求度?コントロール?
なんのことだか全然ピンと来ない…

確かにこの言葉だと分かりにくいかも?
でも、実は普段から考えていることかもしれないよ!
仕事をしていてストレスを感じるときの原因が分かるようになるはず!
「仕事の要求度-コントロールモデル(Karasek)」は、以下のように説明されます。
仕事におけるストレスは、「心理的な仕事の要求度」と「仕事のコントロール(裁量、自由度)」の相互作用で引き起こされる。
それでは、「仕事の要求度」や「仕事のコントロール」とは何か、具体的に考えてみましょう。
仕事の要求度

「要求度」って言われても、よく分からないわ。
薬剤師は薬に関して専門的な知識を使って仕事をしているから、要求されているレベルは高いのかしら?

その考え方で合っているよ!
医療の専門資格を持っている僕たちは、仕事の要求度が高い職種の代表例だね。
特に、薬剤師は治療の安全性に責任があるし、求められているレベルが高いと感じる人も多い仕事だと思う!
「心理的な仕事の要求度」=
「仕事で求められているレベルを、自分自身がどのくらい高いと感じているか」
薬剤師や医師、看護師をはじめとする医療専門職は、要求度が高い仕事と言えます。
また、コールセンターや飲食・接客業など、サービスの側面が大きい仕事は心理的な要求度が高くなりやすい仕事だと考えられます。
なぜなら、様々なお客さんと直接関わる分、お客さんからの様々な期待に応える必要があると感じやすいからです。
薬剤師は、医療専門職とサービス業の2つの側面を持つため、要求度が高い仕事だと言えるでしょう。
仕事のコントロール

仕事において、自分で決められることがどのくらいあるかってことかしら?

そうだね!
医療職の中だと、やっぱり医師が決めることが多いよね。
つまり、医師は仕事のコントロールが高い職業ってことだね。
「仕事のコントロール」=
「仕事において、自分自身で決められることがどのくらいあるか」
医療職では、医師が決定したことに対して、薬剤師や看護師などが後から動くことが多いです。
そのため、薬剤師は、仕事のコントロールが低い仕事だと言えるかもしれません。
働きやすさから考える、タスクシフトや病棟薬剤師の意味
一方で、近年は、医師から薬剤師へのタスクシフトが進められています。
これは、薬剤師の仕事のコントロールを増やして、医師の仕事の要求度を減らしている、と考えることができます。

薬剤師にとっては「タスクシフト」だけど、
医師にとっては「働き方改革」だということを知っておこう。
同じことでも、それぞれの立場で認識の違いがあるんだね。
また、病棟薬剤師がいることで、患者の治療に介入でき、仕事がしやすくなったと感じる方も多いのではないでしょうか?
これは、治療方針の決定に対して以前よりも介入しやすい、すなわち仕事のコントロールが増えたため、仕事をしやすくなったと考えることができます。

患者さんの安全性が上がるし、私たちの働きやすさにもつながっていたのね。
仕事におけるストレスを少なくするには
このように、仕事におけるストレスには、「心理的な仕事の要求度」と「仕事のコントロール」の2つが関係しています。
ストレスを少なくするには、
仕事の要求度を下げて、仕事のコントロールを上げる
ことが大切です。

そのためにはどうすればいいかな?
今回は、ストレスを少なくするために自分自身で変えられることを一つ紹介します。
例えば、心理的な仕事の要求度を下げる方法として、自分自身の専門性を上げることがあります。
自分の専門性が高くなることで、要求されていることを相対的に簡単だと感じられるようになります。
また、専門性を高めることは、仕事のコントロールを上げることにもつながります。
なぜなら、専門性が高い人には、専門外の人にとって判断が難しいことを聞きに来てくれるからです。意思決定に参加しやすくなりますね。

専門性を高めることが自分の働きやすさにつながるなんて、意外だったわ!
まとめ
今回は、仕事の要求度・コントロールモデルについて紹介しました。
皆さんも、社会疫学に関する知識を学んで、より良い人生を歩んでいきましょう!

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